税金

不動産投資に関連する平成30年度税制改正

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不動産投資に関連する平成30年度税制改正

平成30年度の税制改正では、各種税制が大きく改正されました。

この記事では、平成30年度税制改正の主な改正点と、不動産投資に関連する改正を取り上げて説明します。

平成30年度税制改正の主な改正点(個人関連項目)

確定申告

所得税等



①給与所得控除の引き下げ
②公的年金等控除の引き下げ
③基礎控除の見直し(38万円→48万円)
④青色申告特別控除の引き下げ
⑤NISA口座開設の簡略化
⑥事業承継税制の創設
⑦小規模宅地等の特例の見直し
⑧国際観光旅客税の創設
⑨輸出物品販売場制度の見直し
⑩たばこ税の見直し

不動産投資をしている人に関連する項目として、青色申告特別控除と事業承継税制・小規模宅地等の特例について説明します。

青色申告特別控除の引き下げ

正規の簿記の原則に従って記帳している人に係る、青色申告特別控除額が55万円に引き下げられます。
ただし、電子申告等の条件を満たす場合には65万円のままとなります。

事業承継税制の特例の創設

中小企業の円滑な代替わりを促すため10年間の特例措置として拡充されました。
特例制度では贈与・相続・遺贈により取得した全株式に係る贈与税・相続税の納税が猶予されます。

資産管理会社は対象外ですが、常時使用従業員が5名以上いるなど、事業実態があるものとして一定の要件を満たす場合には、資産管理会社も対象となります。

小規模宅地等の特例の見直し

小規模宅地等の特例は、事業用または居住用の宅地等の相続税の課税価格を軽減することで、相続人の事業・居住の継続等に配慮する目的でしたが、制度の目的に沿っていない利用が行われているため見直しが行われました。

①別居親族に係る特例の適用対象者の範囲縮小
②貸付事業用宅地等の範囲の縮小
※相続開始前3年以内に貸付事業の用に供された宅地等が除外されます。
③被相続人の居住のように供されていた宅地等の範囲の拡大

平成30年度税制改正の主な改正点(法人関連項目)

平成30年度税制改正の主な改正点(法人関連項目)

1.所得拡大促進税制の見直し
2.情報連携投資等の促進に係る税制の創設
3.事業再編に係る株式譲渡益の繰り延べ
4.電子申告の義務化
5.中小企業等経営強化法の改正に伴う登録免許税
不動産取得税の軽減措置
6.一般社団法人等に関する相続税・贈与税の見直し

不動産投資をしている人に関連する項目として、一般社団法人等に関する相続税・贈与税の見直しについて説明します。

一般社団法人等に関する相続税・贈与税の見直し

一般社団法人等を利用した親族間での資産移転による課税逃れを防止するため、改正が行われました。

※一般社団法人を利用した課税回避スキーム
①個人から一般社団法人に不動産や有価証券など相続税の対象となる財産を移す
②一般社団法人の理事長に将来の相続人である子どもや親族が就任
③家族の財産を一般社団法人を通じて管理

一般社団法人は株式会社のように出資持分に対する財産性が認められていません。

そのため、一般社団法人が所有する財産には相続税が課税されないことを利用して、相続税対策として一般社団法人への財産移転が究極の節税スキームとして行われていました。

改正では、同族役員の割合が一定数を超える一般社団法人に相続税を課すようになり、贈与についても課税の規定が明確化されました。

もともと一般社団法人は、公益性・公共性が高い法人を前提としていたため、相続税対策に利用されることは一般社団法人の趣旨に反します。


租税回避として塞がれてしまう可能性は十分にあったのでしょう。

投資や節税などはいろいろなおいしい話が次から次へと現れますが、一般社団法人スキームのように常識的に考えておかしいものについては、自分で十分な情報収集をしてから実行するか判断をする必要があります。

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