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老後の生活 「何となく不安」を解消する方法

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老後の生活 何となく不安を解消する方法

金融広報中央委員会(事務局・日本銀行)が発表した「家計の金融行動に関する世論調査」によると「老後の生活が心配である」と回答した人が全体の約80%という調査結果がでました。

心配である理由としては、「年金・保険が十分でない」、「十分な金融資産がない」という回答が多数となっています。

その一方で、「家計の資産負債バランスを意識したことがない」=約65%、「生活設計を立てていない」=65%となっており、老後の不安が具体的な数値に基づいたものというよりは、何となく不安という側面も見えています。

この記事では、「老後の生活が何となく不安」から脱出する方法を説明します。

「何となく」を数値化する

「何となく」を数値化する

前出の調査では、老後の不安はある、しかし、その不安は具体的な数値に基づいたものではなく、何となく不安であるという事が推測できます。

昨今の新聞やテレビの報道を見ていれば、「老後資金が2,000万円不足する」「年金制度が崩壊」「年金が2割減る」「年金はあてにできない」などの見出しで老後生活や年金について報道されていますから、不安になるのも仕方がないだろうと思います。

メディアの報道のもとになっている金融庁の報告書や年金の財政検証を読めば、年金制度は崩壊しないし、年金は2割減らないし、みんな老後資金が2000万円足りないわけではないことは分かりますが、年中不安をあおられているのですから不安になるのは当然です。

この漠然とした不安から脱出するには、自分の現在地と目的地までの道のりを明確にすることから始めてみましょう。

車でどこかの目的地に行くときも、地図やナビがあれば安心だし、電車で行くときも路線図や乗換の予定があらかじめ分かっていれば安心です。

途中で渋滞・事故などで経路の変更があるかもしれませんが、そのときはまた調べなおしてプランを立て直せばいいのです。

地図やプランを持って出かければ、何も持たずに出かけるよりも不安は少ないと思います。
老後の不安も同じことです。

自分の資産状況や家族構成などから、このままの生活をすれば、老後にいくら必要で、いくら足りないのか分かっていれば、そのための準備ができて漠然とした不安はなくなります。

「目標を達成するためにどうすればいいのか」という視点に移ることができるのです。

簡易的なライフプラン診断ならネット上なら無料でできます。
時間をかけて丁寧にデータを入力しても1時間もかかりません。

日本FP協会 ライフプラン診断
https://www.jafp.or.jp/know/lifeplan/simulation/

全国銀行協会 ライフプランシミュレーション
https://www.zenginkyo.or.jp/special/lps/

もっと具体的な数値を知りたければ、ファイナンシャルプランナーなどに依頼してライフプランを作ってもらうと良いでしょう。

どの時期に、どれだけの金額が足りないか知ることが不安解消の第一歩です。
シミュレーションの結果、資金面で問題なければ不安は解消されます。

日本人、老後の備え「何もしていない」が約40%

日本人、老後の備え「何もしていない」が約40%

少し古い調査ですが、平成27年に内閣府が行った調査によると、老後の備えを何もしていない人が、アメリカの2倍ということが分かっています。

50代までに老後の経済生活に備えて特に行ったことを尋ねたところ、「特に何もしていない」と回答する高齢者が、日本は 42.7%と最も多く、他国(アメリカ20.9%・ドイツ26.1%・スウェーデン25.4%)は 20%台となっている。

内閣府:国際比較調査に見る日本の高齢者の意識(平成27年)


何もしていないなら不安になっても仕方がないですが、何もしていないのなら不安の原因は自分のせいとも言えます。

まだ、間に合うのなら5年でも、10年でも老後のための準備を始めて、少しでも不安を払しょくするようにしましょう。

老後準備のためにできること

老後準備のためにできること

年金保険料を払う

年金は長生きのための保険です。
保険料きちんと払っていれば、100歳まで生きても120歳まで生きても支給されます。

自分でがんばって貯めたものは、取り崩していけばいつかなくなりますが、年金は生きている限りもらえます。

年金保険料は確実に払いましょう。

自営業の人など、第1号被保険者の人は、付加保険料(月400円)を支払うことで200円×納付月数が年金にプラスされます。

2年でもとが取れる計算ですから、支払って年金額を増やしましょう。

節約

ライフプランで家計を可視化すると、無駄遣いも見えてきます。
人生がつまらなくなるほどの節約は必要ありませんが、無駄遣いはやめましょう。

iDeCoの活用

iDeCoに加入できる人は加入して活用しましょう。
60歳まで出金ができないリスクはありますが、普通に貯蓄をするよりは税制優遇の分お得です。

iDeCoは投資信託の積立購入などの資産運用がメインですが、多くのiDeCo取り扱い金融機関では、元本保証の預金商品があります。

元本保証商品は利率が良いわけではありませんが、iDeCoに預け入れた額の分は所得控除の対象になります。

老後資金という明確な目的のある貯蓄なら、iDeCoを活用するのをお勧めします。

できるだけ長く働くための健康管理

年金の支給年齢は段階的に65歳になります。
今後の財政状況によっては67歳、68歳という議論も起きるでしょう。

現状でも、60歳が退職とすると60歳から65歳のあいだは、収入がないということになります。60歳以降も働き続けるということが必要になります。

65歳の年金支給年齢を繰り下げると、年金の支給額が増える制度があります。
(1か月繰り下げるごとに0.7%増、5年で42%増)

長く働くということは収入面でプラス、さらに、65歳以降も働き年金を繰り下げできれば、将来の年金額も増えるということになります。

60歳以降も健康でなければ、長く働くことはできません。
健康なら医療費もかからないし、収入も得られる良いことばかりです。

老後の生活 「何となく不安」を解消する方法 まとめ

老後の生活 「何となく不安」を解消する方法 まとめ

前出の内閣府:国際比較調査に見る日本の高齢者の意識によると、現在の貯蓄や資産について、老後の備えとして十分と考える高齢者の割合は、欧米が約60~70%となっており、日本は最も少ない約37%です。

老後のために何もしていない人の割合と大きく変わらない数字ですから、準備をすることで不安を解消できるのではないでしょうか。

老後2000万円問題にしても、単なる平均値の問題で、誰にでも当てはまるわけではありません。

1000万円で足りる人もいれば、3000万円でも足りない人もいます。

まずはライフプランシミュレーションを作成して、自分の資産状況を可視化することで「何となく不安」から脱出して、若い時期から老後を見据えて少しずつ準備を始めることが老後の不安を解消するためには重要です。

平均値やメディアのあおりに一喜一憂しないために「自分はどうなのか」知ることから始めましょう。

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