不動産投資と情報リテラシー

8月31日のサッカー日本代表VSオーストラリア代表の試合で、日本代表のワールドカップ出場が決まりました。

翌日、ネットのスポーツニュースはサッカー日本代表の話題一色だったのですが、その中で面白い記事がありました。

「ハリルホジッチ監督を酷評する理由をスポーツ新聞記者に聞いてみた」
https://news.yahoo.co.jp/byline/murakamiashishi/20161013-00063201/

この記事は約1年前のものです。
おそらくネットニュースが関連記事として自動で拾ってきたものだと思います。

登場人物は匿名なので真偽のほどは分かりませんが、成績にかかわらず年中解任記事が出ていたのでなんとなく納得しまうような内容でした。

この記事の中に
「今は情報リテラシーが問われる時代だ。マスメディアが発信する記事の裏にはどういった事情があるのか、常に疑う姿勢が必要とも言える。自身の眼で正しく情報の取捨選択をしてほしい」という記載があります。

リテラシーというのは「適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」という意味ですが、不動産投資や資産運用に関しても同じことが言えるのではないでしょうか。

この記事では、不動産投資と情報リテラシーについて考えてみました。

 

「複数法人を利用した融資スキーム」の論争

一物件一法人スキームの罠

先月末から今月にかけて、不動産投資関連の話題でこんなことが起きていました。

元メガバンクの支店長で、現在はTSネッツ代表取締役の菅井敏之さんがFacebookにこんな投稿をしました。
https://www.facebook.com/toshiyuki.sugai.7/posts/1470668099667660?pnref=story


「複数法人を利用した融資スキーム」への警告です。

菅井さんは以前から銀行を欺く融資手法に警鐘を鳴らしていました。
その活動で上記の投稿をされたわけですが、たくさんの反応があったようです。
https://www.facebook.com/toshiyuki.sugai.7/posts/1477494332318370?pnref=story

この複数法人スキームについては、私もいくつかの金融機関の融資担当者とも話したことがありますが、どの金融機関も一括返済、実行前に発覚した場合には融資内定の取り消しという対応をするとのことですし、実際に対応した案件も数件あるそうです。

最近では、審査の際に提出した情報に間違いがないという書面を提出させる金融機関もでてきています。

著者が誰か分かる本や実名で公開されているブログ・動画などでは推奨する人はいないスキームなので正攻法でないのは間違いないでしょう。

私が「1棟1法人の融資スキーム」や「契約書の改ざんによるオーバーローン」には否定的な立場であることを差し引いても、菅井さんは正しい警告をしているように感じますが、「不動産投資仲間を陥れるな」とか「余計なことを言うな」というような反応もたくさんあるわけです。

情報の取捨選択は感情ではなくロジックで

情報の選択はロジックで


この融資スキームの話題に限らず、不動産投資についてはたくさんの情報があり、情報の取捨選択がとても重要になっています。

不動産の相場に関することや賃貸の需給状況、金融機関に関することなど多様なソースから色々なものを見聞きして、その情報の価値を判断しなければなりません。

不動産投資のセミナーや投資本などでは、良いことだけしか聞かせてもらえないことも多いですし、どうしても自分にとって都合の悪い情報は感情的に重要視できない気持ちもあると思います。

不動産投資のセミナーでは「素直な人が成功します」、「考えるよるまず行動」のような話がされることが多いようです。

とりあえず、業者やコンサルタントの言うとおりにすばやく動いてくれる人が成功する投資家だということですが、銀行にばれないように借入金の存在を隠したり、見せ金を作るために通帳の偽造や偽の入金履歴を作るなどの行為を、業者やコンサルタントの言うとおりにやりなさいということです。

違法性などを感じる時には、どんなに魅力的な提案であっても「それでも、違法な手法は選択しない」という判断が必要です。

不動産投資は、正規の方法でも十分に利益を出せる可能性があります。
自分の身を守るためには、ぜひ正攻法で進めていくようにしてください。

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