『話題の記事 「頭金ゼロでサラリーマン大家」を借金漬けにする地方銀行のウラの顔』についての続きを書きたいと思います。
目次
赤字の補てんのために、追加投資を銀行側が提案
このスキームに関わっている銀行は、融資をした投資家のキャッシュフローが悪化すると、それを改善するために、追加の投資をもちかけてきます。
「新しい物件を買って赤字を補てんしましょう、フルローン(オーバーローン)で融資をするので、その収入で赤字が補てんできます。」そんな誘いをしてきます。
このパターンの場合には、本業の年収の○倍までというような融資基準が決まっていて、その融資枠を使い切るまでは融資を受けることができます。
追加の投資を行うかぎりは、一時的に収支が改善しますが、融資枠を使い切ってしまうと、赤字が補填できなくなり、保有している物件のどれかの収支が悪化するとカバーできなくなります。
不動産投資を行うには、より細心の注意が必要
フルローンやオーバーローンの場合は、キャッシュフローのマイナス収支が10年程度で訪れますが、一時的には赤字を補填し収支が改善しますので、投資家は収入アップしたうえに規模を拡大していると勘違いします。
融資枠を使い切った後は、新規購入で赤字を補填することはできないので、収支がマイナスになった物件を運良く売って精算できるか、売れずに赤字を抱えながら本業の給料の一部で補てんを続けることになります。
給料で補てんができず返済が滞れば、物件は競売にかけられ債権回収となります。
今までの話はこんなことが起きる可能性があるという最悪のシナリオですが、キャッシュフローの予測をすれば十分予見できることです。
このような融資をする地銀があり、物件を販売する不動産業者がありますが、投資家側がもっと冷静に考えればこんな投資にはひっかからないだろうと思います。
オーバーローンやフルローン、未公開物件などと言われると冷静さを失う投資家はとても多いと感じます。
さらに自分にとって都合の悪いことを言う業者とは連絡を断つ人も多いです。
リスクがあるものに投資をする以上、自分に都合の悪い話も聞きながら判断をしないと、この記事に書かれているようなスキームで投資をしてしまうことになります。
不動産はやり方を間違えなければ資産形成をスピードアップできる素晴らしい投資先です。
ただし、この記事の最後にある通り「一般の人が投資を行うには、より細心の注意が必須」なのです。