不動産投資を始める際には、1棟所有と区分所有のどちらを選ぶか悩む方も多いのではないでしょうか。
どちらにもメリットとデメリットがあり、自分の投資方針に合ったものを選ぶことが大切です。
本記事では、1棟所有と区分所有のメリット・デメリットを比較しながら、どちらが自分に向いているかを解説します。
目次
1棟所有と区分所有のメリット・デメリットを比較
1棟所有のメリット
- 資産形成のスピードが早い
- 土地も所有できる
- 運営・修繕が自分の裁量で行える
1棟所有のデメリット
- 1カ所への投資金額が高くなりがち
- 区分所有に比べて設備が陳腐になりやすい
- 区分所有に比べて流動性が低い
区分所有のメリット
- 比較的小さい資金で投資可能
- 共用部分の管理をしなくてもいい
- 分散投資がしやすい
- 流動性が高く売却時に買い手が探しやすい
区分所有のデメリット
- 自分の裁量で運営できるのは室内のみ
- 投資規模の拡大に手間がかかる
- 土地も区分所有
空室リスクの比較
区分所有の空室リスクをデメリットにあげる人がいますが、これは投資初期の1室、2室しか持っていない時だけの話です。
空室リスクの比較をするなら、区分所有も同じ部屋数を持っていなければ比較になりません。
同じ部屋数で比べると、区分所有のマンションの方が空室率は低いでしょう。
1棟所有・区分所有どちらを選ぶべきか
1棟所有と区分所有のどちらを選ぶべきかは、以下の3つのポイントで考えてみましょう。
- 資産形成のスピード
- 運営の裁量
- 分散投資
資産形成のスピードを重視するなら、1棟所有がおすすめです。
1棟所有の場合、1件の物件で複数室+土地を購入できるので、区分所有と比べて資産形成のスピードが早くなります。
ただし、1棟所有のマンションは管理会社が定期的に大規模修繕を行う区分所有に比べて設備面で劣ることが多く、空室の原因になりえます。
運営面の工夫や修繕工事の検討などが必要になるので、管理に時間を取れない人は管理会社に管理委託するか区分所有の物件をお勧めします。
分散投資を重視するなら、区分所有がおすすめです。
区分所有のマンションは資産規模の拡大に時間と手間がかかります。
1回の取引規模は小さくなりますが、地域の分散や所有する部屋のタイプを変えて所有することができます。
また、区分所有のマンションでは建物規模の大きさもあり、設備面では1棟所有よりも優れていることが多く空室は埋まりやすいので、入居者の管理さえ管理会社に委託してしまえば、ほぼやることはありません。
一方で、管理費や修繕積立金が決められているので、運営費用の節約で収支改善をすることはできません。
建物の管理等についても、自分が所有しているマンションの管理組合員の一人として意見を述べることはできますが、あくまで区分所有者の一人としての意見なので、自分の裁量で運営をしたい人には向きません。
まとめ
1棟所有と区分所有には、それぞれメリットとデメリットがあります。
1棟所有と区分所有のどちらがいいか、結論は投資をする人の方針次第です。上記のメリット・デメリットを考えて、自分の投資方針にあった物件を選んでください。