アパート経営では、入居者とのトラブルや管理会社とのトラブルが起こることがあります。トラブルを未然に防ぐために、事前に対策をしておくことが大切です。
目次
アパート経営のトラブル事例
アパート経営のトラブル事例は、大きく分けて以下の2つに分けられます。
- 入居者とのトラブル
- 管理会社とのトラブル
①入居者とのトラブル
入居者とのトラブルの多くは、以下の4つです。
- 原状回復
- 建物の修繕
- 家賃の滞納
- 退去
原状回復
入居者が退去する際に、原状回復費用をめぐってトラブルになるケースは少なくありません。
国土交通省のガイドラインでは、原状回復とは「賃借人が借りた当時の状態に戻すこと」ではないとされています。
経年劣化や通常の使用に伴う損耗は、賃料に含まれるものとして、入居者の負担ではありません。そのため、入居者が長期間入居した結果、消耗や劣化が生じた場合は、原状回復の費用を請求することはできません。
建物の修繕
建物の修繕は、基本的には大家さんの負担です。
ただし、消耗品や入居者の過失による破損は、入居者の負担になります。
契約書に負担区分が記載されているので、確認しておきましょう。
家賃の滞納
家賃の滞納は、アパート経営の大きなリスクです。
滞納を放置すると、回収が難しくなるだけでなく、退去につながる可能性もあります。
滞納が長くなればなるほど、回収が難しくなります。家賃の滞納が発生したら、できるだけ早く対応しましょう。
退去
退去の際には、原状回復費用の請求や、退去理由の確認など、さまざまな対応が必要です。
大家さんにとって、退去は収入減少の原因にもなります。
トラブルを未然に防ぐために、入居者とのコミュニケーションをしっかりと取ることが大切です。
②管理会社とのトラブル
管理会社とのトラブルの多くは、以下の3つです。
- 報酬の支払い
- 不適切な業務
- 新管理会社への引継ぎ
報酬の支払い
入居者募集の際に、管理会社に支払う報酬や広告費の扱いをめぐってトラブルになるケースもあります。
報酬の支払いについては、管理契約書に記載されていることが多く、事前に打ち合わせができていないことが原因でトラブルになります。管理契約書に記載されている内容を確認しておきましょう。
不適切な業務
不適切な業務については、管理会社の能力の問題なので仕方ありませんが、管理契約書に解約の条項がありますので、能力的に問題のある会社との契約は契約書に基づいて解約するべきです。
管理契約書をよく読んで、不明な点は管理会社に確認しておきましょう。
新管理会社への引継ぎ
管理会社を変更する際に、旧管理会社が引継ぎに協力的でないケースもあります。預かっている書類やデータの返却を依頼しましょう。
管理トラブル発生を防ぐための対策
アパート管理のトラブルを未然に防ぐためには、以下の対策が有効です。
①入居者とのトラブル
- 入居時に、契約書の内容を十分に説明する
- 入居時の部屋の状態や原状回復費用の負担区分を明確にする
- 入居者とのコミュニケーションをしっかりと取る
②管理会社とのトラブル
- 管理契約書を隅々まで読んで、不明な点は質問する
- 契約書に記載されている内容をしっかりと理解する
- 管理会社を変更する際には、引継ぎをしっかりと行う
不動産投資の成否に管理の影響は大きい
アパート経営の成否は、管理によって大きく左右されます。管理状態が悪い物件は、空室や退去が多くなり、収益が悪化します。
そのため、アパート経営においては、管理をしっかりと行うことが重要です。管理会社を選ぶ際には、実績や口コミなどを参考にして、信頼できる会社を選びましょう。
まとめ
アパート経営において、入居者とのトラブルや管理会社とのトラブルは避けられません。
トラブルを未然に防ぐためには、入居者とのコミュニケーションをしっかりと取ることや、管理契約書を隅々まで読んで、不明な点は質問することが大切です。
また、管理会社を変更する際には、引継ぎをしっかりと行うことも重要です。