不動産投資だけでなく、さまざまな投資に言えることですが、「投資」は目的達成のための手段でしかありません。
この記事では、投資の成功に欠かせない「不動産投資をする目的」を明確にすることの重要性について説明します。
目次
不動産投資をする目的の代表例
健美家が実施している「不動産投資に関する意識調査」によると、不動産投資を通して描いている目標のベスト5は以下の通りです。
1位 働けなくなっても困らないようにする 50.4%
2位 老後の資金・生活費をためる 46.1%
3位 セミリタイアして好きなことをして暮らす 32.5%
4位 今の給与にプラスアルファの余裕を持たせる 27.4%
5位 家族にお金を残す 20.8% (複数回答可)
3位のセミリタイア以外は、将来の生活のため、現状の生活を豊かにするための資産形成が目的です。
不動産投資を志す人の多くは、「現状の生活+不動産投資の収益」を求めていることが分かります。
自分に目的に合った投資をすることが大切
上記のような多様な目的があるにもかかわらず、『不動産投資は自己資金を使わず、金融機関から「フルローン」を引き出せば成功だ。』という風潮があります。
ただ物件だけを増やすのなら、それでもいいでしょう。
しかし、不動産投資を始めた時には、目的があったはずです。
投資目的をはっきりさせると、保有期間のめどが決まります。
一般的には運用期間が長いほどリスクをとることができますので、保有期間のめどが決まればリスク許容度を考えることができ、それによって効率的な投資の計画が可能になります。
リスク許容度が違うのですから、投資の計画もいろいろとあるはずです。
しかし、「自己資金を使わず、金融機関から「フルローン」を引き出せば成功だ。」という風潮のせいで、みんなが資産拡大を目指してしまっています。
本来の不動産の収益性や安定性に着目せず、とにかくフルローンということが投資先の選定理由になってしまうと、「目的を達成できる投資先なのか」が置いていかれてしまいます。
その結果として、働き続けながら将来に備えるといった、堅実な理由でスタートする人が多いのですが、堅実だった目的はいつからか、ただ物件を増やすことに変わってしまいがちです。
目的によっては、数億規模で投資をする必要はなく、リスクを背負ってまで資産拡大を目指す必要はないのです。
どんな目的であっても、「お金に困らない生活を送りたい」という根幹は変わらないだろうと思います。
不動産投資を成功させるためには当初の目的を見失わないこと
本来は目的を明確にして、目的を達成するための計画を立てたうえで、投資方針を決める(物件や融資の利用など)のが正しいのですが、フルローンが組めるとか、有名な投資家が勧めているなど、目的を達成することと別の方向で投資を進めてしまう人がいます。
目的を見失った人たちは、不動産投資をすることが目的になってしまい、なんのために投資をするのか、明確な投資目的を持たずに不動産投資をしてしまいます。
目的達成のためでなく、自分が買える物件に投資をしてしまうので、投資をしたあとで「こんな予定ではなかった」という事になってしまいます。
当初の投資目的を見失うということは、投資の失敗につながる可能性が高いのです。
自分が不動産投資をしようと考えた時に、目指したゴールはどんな風景で、そのためには、どんな資産運用が必要かもう一度、考えてみてください。