不動産投資

不動産売却で失敗しないために #2 未公開物件

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不動産売却で失敗しないために

最近の不動産価格高騰で、利益確定のために物件を売却する人が増えています。

物件を少しでも高く売るためにいろいろな手法がありますが、一定期間未公開物件にして販売をする人が多いようです。

この記事では、「収益物件は未公開にしたほうが高く売れるのか?」説明します。

「未公開物件」の魔法

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市場にいる多くの買主は、「未公開物件」にとても弱いようです。
実際に「未公開物件だけを紹介してほしい」という問い合わせがたくさんあります。

未公開物件=優良物件と思い込んでいる人がたくさんいるのだと思います。

実際にある会社から、レインズに数ヶ月前から掲載されている物件を、未公開物件だと言って紹介されてきたお客様が相談に来たことがあります。

わざわざ1枚にまとまっている図面を、概要・レントロール・間取図に分けて未公開風に仕立てて紹介されていました。

未公開物件だし良い物件だと思うから、購入を検討しているということでしたが、レインズの登録画面を見せるとあっさりと購入をやめました。

※物件の善し悪しの判断基準が、未公開か否かになっているのは、投資家としての判断能力はいかがなものかと思います。

こんな人がいるくらいですから、「未公開物件」として販売することには、判断を惑わせる一定の効果があります。

未公開物件の賞味期限

未公開物件の賞味期限

物件を売却する時には、売れやすい時期があります。
①売り始めてすぐ
②価格を改定した時

この時期に物件がよく売れる理由は単純です。
このタイミングでは、たくさんの人に物件を紹介されるからです。

物件を売り出すと、世の中の不動産会社は新物件を、条件に合う顧客に紹介します。
その後は、条件に合う顧客から問い合わせが来るたびに紹介を続けます。

最初は、今までストックしていた顧客にまとめて紹介をするので、成約になる可能性が高いのです。

価格を改定した時も同じです。
今までストックしていた顧客にまとめて紹介します。
価格を改定しているので、紹介できる顧客のレンジも広がります。
だから、このタイミングの成約率は高いのです。

未公開として扱うなら、この2つのタイミングで行い、反響がなければ紹介できる顧客の数を増やすため、情報を公開するのが正しい売り方です。

未公開物件としての賞味期限は、せいぜい2週間ほどです。

2週間を過ぎれば、未公開にするメリットはありません。
紹介する窓口が狭くなり、成約が遅れるだけです。

未公開物件は高く売れる?

未公開物件は高く売れる?

未公開物件として販売すれば、高く売れるかというと、一部の未公開物件マニア以外には、あまり効果がありません。

特に収益物件は収支が合わなければ売れないので、未公開物件でも割高な物件はシミュレーションをした段階で分かってしまいます。

いくら未公開物件が大好きな人でも、「未公開物件なら収支が悪くても買う」という人はいないのではないでしょうか。

買主のフルローン・オーバーローンのために未公開にする

収益物件、フルローン、オーバーローン

フルローンやオーバーローンのために行う、二重契約のために物件を未公開にするケースもあるようです。

これは金融機関に販売価格を知られないという点では、一定の効果があるようですが、未公開にして商談の数を減らすデメリットを超える効果はないように思います。

フルローンやオーバーローンを組むということは、融資額が増えるということです。
融資額が増えるということは、ローン返済が増えるということで、よほど利回りが高くない限り収支が合わなくなります。

利回りが高いということは、価格は安くなります。
利回りを高くしないと売れないなら、物件を高く売るという目的は達成できなくなります。

物件を少しでも高く売るための最善策は?

物件を少しでも高く売るための最善策は?

一定期間を過ぎたら、物件の情報は公開し、多くの商談の機会を持つよう努力するべきです。

情報を公開した後は問い合わせの数、物件の見学、商談の数を把握し成約を待ちます。

問い合わせが多くても成約にならない、物件見学には来るけど成約にならないという場合、不動産会社の営業の力不足か、物件の販売条件が市場の投資家の求めるものと合わないか、どちらかの可能性が高いです。

その場合には販売プランの見なおし、条件の改定が必要です。
不動産の売却は、長期化すると売主には大きなストレスになります。

そのストレスに付け込んで、転売事業のために物件を相場よりも安く売らせようとする不動産会社もあります。

物件を売る側も、その物件の適正な価格を知って、不動産会社と販売戦略を相談することが利益の最大化につながります。

査定の段階から、適正な価格の調査と販売戦略を持って、物件の売却をスタートしましょう。

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