これからの10年、20年の間に自分にはどんなライフイベントがあって、お金はどれくらい必要なのかを具体的に考えたことはありますか?
人生の中では結婚・子どもの教育・住宅購入など、さまざまなイベントが発生し、そのときどきでお金がかかるものです。
お金がかかるのはイベントだけではありません。
病気や災害といった想定外の事態に備えたり、老後の生活や相続について計画をたてておくことも必要です。
この記事では、投資をする前にライフプランシミュレーションをする必要性について説明します。
目次
ライフプランシミュレーションの効果
投資をする目的を明確にできる
ライフプランシミュレーションでは、家族構成や収入状況・将来の計画などを入力することで、未来の収支状況をグラフで確認することができます。
ライフプラン表を作成して、将来の家計のシミュレーションをしておくことで、投資をする効果を確認できるからです。
ライフプラン表を作ってみると、どうして投資をするか明確になるという効果もあります。
老後の資金が足りなくなるので投資をする、余剰資金の運用のために投資をするなど、具体的なお金が目に見えると、投資をする目的が明確になります。
投資にはリスクがあるので、何の目的もなく投資をすることは危険です。
会社員として、定年まで働きながら投資をして、老後を豊かにしたい人の投資と、急いで投資規模を拡大し、会社を退職して専業大家になりたい人の投資は、手法が違いますしリスクの大きさも違います。
急いで大きく稼ごうと思えば、リスクが大きくなるのは当然です。
投資目的や必要なお金の具体的な目標が見えれば、必要のないリスクを負って過大な投資をしてしまうことを防ぐことができます。
投資をすることの効果を具体的に確認できる
ライフプランシミュレーションを作って、具体的に数字を見るとゴールが見えてきます。
そのゴールのために投資をすると、どのような工程で進むのか確認できます。
あくまで、数字だけのシミュレーションではありますが、ゴールが見えているのと見えていないのとでは大きな違いがあります。
未来は変わるので、シミュレーション通りにはいかないかもしれません。
それでも、具体的な数字が見えていれば、途中で方針を変更する時にもスムーズに進むのではないでしょうか。
なぜライフプランシミュレーションを作成して将来に備える必要があるのか?
投資には必ずリスクがあるわけですが、それでも投資をするのはどうしてでしょうか。
それは平均寿命が延びて、リタイア後の生活が長くなっているからです。
![]() |
厚生労働省ホームページより |
ひと昔前は、定年まで働いて退職金と年金で過ごすことができましたが、今はそれだけで生活をするのは難しい。
自分が長生きした時のために、準備をしておくことが必要だという事です。
ライフプランシミュレーションを作成して、老後の資金がショートすると診断されれば、改善しなければ生活ができなくなってしまいます。
株式や投資信託を購入して資産運用する、家計簿をつけて節約した部分を貯蓄するなど、不足しているお金を補てんしなければなりません。
不動産投資は、増やす手段のひとつです。
自分のゴールを確認して無理な投資計画は避けましょう
不動産投資の本などは、急激に規模拡大して専業大家になった人や、不動産会社が広告代わりに出版した本が多いので、「不動産投資=規模を拡大する→会社を退職してセミリタイア」となりがちです。
まずは、将来必要となるお金を把握して足りない部分を埋めるために投資をする。これも不動産投資のかたちです。
大きなリスクを取る必要のない人は、極端に規模を拡大する必要はありません。
急激な規模拡大は、将来の破綻危機を大きく含んでいます。
私が相談を受けたお客様にも、赤字の投資を埋めるために新規投資をしている人がいました。
ローンが大きく収支がマイナスになった時、少しずつ破綻が始まります。
資産運用は計画性がとても大切です。
将来を見据えて、長い目で見た計画を立てましょう。