不動産投資

収益物件売却時の税金 

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収益物件売却時の税金

収益物件の情報サイト「建美家」によると、金融機関の融資状況が厳しくなったと感じる人が増えていて、高騰した収益物件価格も調整局面が近いと言われ始めています。

このような市況の影響もあり、収益物件の価格が高騰しているうちに、利益確定のために収益物件を売却する人が増えています。

リーマンショック後に、収益物件を購入した人は利益が出ていることもあるので、税金について確認しておかないと思わぬ支出で、こんなはずじゃなかったということになってしまうこともあります。

この記事では、収益物件を売却した時にかかる税金について取り上げます。

個人が所有している収益物件を売却した場合の税金

個人が所有している収益物件を売却した場合の税金

賃貸マンションのような収益物件を売却した場合も、居住用不動産の売却と同じく譲渡所得(売却益)に対して所得税・住民税が課されます。

譲渡損失(売却損)が発生する場合は、所得税・住民税は課税されません。

その譲渡損失は、同年中に売却した他の不動産の譲渡益と損益通算することは可能ですが、給与所得などの他の所得と損益通算することはできません。

個人が土地や建物を売ったときの譲渡所得に対する税金は、事業所得や給与所得などの所得と分離(分離課税)して計算することになっています。

➀収益不動産を売却した場合の税金の計算方法

■譲渡所得の計算式  

譲渡所得 = 譲渡収入金額 -(取得費※1 + 譲渡費用※2)

上記の計算の結果、譲渡所得がプラスになれば、譲渡益になります。
つまり売却によって、「いくら儲かったのか」に対して課税されます。
売却の結果がマイナスになれば、譲渡損となり課税されません。

※1 取得費
売った土地や建物の購入代金(建物の取得費は減価償却費相当額を差し引いた金額)
→1年間の減価償却費の計算方法(定額法の場合):取得価額 × 定額法の償却率

購入金額が不明な場合には売買価格の5%を取得費とみなします。
(相続の場合は取得費を引継ぎ)

他には取得のために支出した立退料・測量費・造成費用などのうち、必要経費に算入されていないものを含みます。

減価償却されていたり、経費計上したものは2重に計上することはできないので、取得費とすることはできません。

建物代金を高く設定した人は建物価格が減価償却されているため、取得費が少なくなる可能性があるので、売却の時に譲渡所得税が高額になることがあります。

※2 譲渡費用
売却に要した費用を指します。
具体的には仲介手数料・司法書士費用・測量費・売買契約書の印紙代・立退料、などがあります。

■税額の計算式

税額 = 譲渡所得 × 税率(所得税・住民税)

〈税率〉
短期(譲渡の年の1月1日で5年以下)  39.63%(所得税30% 住民税9%)
長期(譲渡の年の1月1日で5年超)   20.315%(所得税15% 住民税5%)

②個人が所有している収益物件を売却した場合の税額計算例

・平成24年9月1日に購入したアパートを売却した場合の計算例

売却した日 平成29年10月1日
売却価格 5,000万円
購入時の物件価格 6,000万円 内訳:土地3,000万円・建物3,000万円
購入時の経費は運営時に経費計上済み、建物は2,000万円減価償却済み
譲渡費用 200万円

譲渡所得の計算
売却価格5,000万円 -(取得費:4,000万円 + 譲渡費用:200万円)=800万円
取得費は購入価格6,000万円 - 減価償却済みの建物価格2,000万円
譲渡所得 800万円×39.63%=317万400円

平成24年9月1日に購入した不動産を平成29年10月1日に譲渡した場合、カレンダー上は5年を超えても、譲渡した年の1月1日(平成29年の1月1日)で5年を超えなければ、長期譲渡所得となりません。
平成30年1月1日以降に譲渡した場合に長期譲渡所得となります。

法人が所有する収益物件を売却した場合の税金

法人が所有する収益物件を売却した場合、利益が出ても損失が出ても、他の所得(売上など)と合算します。

不動産の売却益が分離課税される個人との違いです。
法人は他の所得と合算して法人税率をかけて税額を求めます。

法人税率は売上や資本金によって異なります。

個人の場合、所有期間によって長期短期の税率がありましたが、法人には所有期間は関係ありません。

〈譲渡所得(利益)と税額の計算方法〉

利益 = 売却額 -(売却した土地建物の簿価 + 譲渡費用)
税額 = (利益 + 他の所得) × 法人税率

個人法人ともに平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡した場合には、1,000万円の特別控除(法人の場合は損金の額に算入)を受けることがあります。
※控除を受けるには一定の条件があります。

売却活動を始める前に手取り額の把握を

売却活動を始める前に手取り額の把握を

アパートの売却時には、「税金」と「経費」かかります。

「売れた金額=手取り額ではない」ことを理解していないと、ローンの残債返済や税金の支払いなどで、思っていたよりもお金が残らないことがあり、今後のプランに影響がでる可能性があります。

売却をしてから、「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、事前に売却時にかかる税金、経費を確認しておいてください。
なお、具体的な税額計算は税理士にご相談ください。

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